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LPガスの特性

LPガス(LPG)とは、「Liquefied Petroleum Gas(液化石油ガス)」の略称で、プロパンやブタンなどの比較的液化しやすいガスの総称です。主成分がプロパンの場合はプロパンガス、ブタンの場合はブタンガスと呼ばれます。

高圧ガス保安法液化石油ガス保安規則(液石則)では、「炭素数三の炭化水素(プロパン、プロピレン等を指し…)または炭素数四の炭化水素(ブタン、ブチレン等を指し…)を混合したものを主成分とするもの」を「液化石油ガス」と定義しています。一般的に使われるLPガスの主成分は、プロパンまたはブタンになります。

LPガスの性質

容易に液化させることができる

LPガスは常温・常圧では気体ですが、常温で低い圧力(1MPa以下)をかけることによって容易に液化させることができます。またブタンは常圧における沸点が-0.5度と高く、低温にすることでも液化させることができます。

容器内のLPガスは圧力をかけて液化されており、通常は自然気化させて使用しますが、寒冷地等では強制気化装置(ベーパライザー)が必要となる場合もあります。

空気より重い

ガス比重がプロパンで約1.5、ブタンで約2.0と空気より重いため、空気中に放出された場合は底部に滞留します。このため漏洩時は底部の換気を行う必要があります。

燃焼には大量の空気が必要

プロパン1m3を完全燃焼させるためには、理論上その24倍の量の空気が必要となり、実際の燃焼時はそれに加えて20~100%の過剰空気が必要となります。

着臭している

純粋なLPガスは無色無臭ですが、保安上の観点から漏洩時に感知できるように、微量の硫黄系化合物で着臭しています。高圧ガス保安法では、空気中の混入比率が1/1000の場合においても感知できるように着臭することが定められています。

なお、ガス着火及び消化時に着臭剤の臭いが強く出ることがありますが、これは容器内の残ガス量減少により、容器下部に溜まった着臭剤の濃度が高くなるために発生するもので、安全上は特に問題ありません。

 

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